DIARY / 2026.08.11
たんぱく質120g、思っていたより適当でよかった。70kgで筋肥大を狙う時の数え方

筋トレを続けていて、最近ずっと面倒だったのがたんぱく質の計算…
1日120gを目標にしているんだけど、15gのプロテインドリンクって20gないから意味ない? カフェオレに入れた牛乳200mlの約7gも数えていい? ペヤングの19gは小麦由来だから半分くらいにする?
生卵は吸収率が低いなら、1個6gで計算しない方がいいのかまで考え始めるとキリがない…
最初はアミノ酸スコアやDIAASまで見て、食品ごとに「実質何g使えるんだと?」細かく計算しようとしていました
でも論文を調べていくと、36歳・体重70kgで筋肥大を狙う自分の普段の管理なら、もっと単純でよさそう
食品表示のたんぱく質は基本すべて足す。100gを下回らないようにして、できれば110〜120g
70kgなら110〜120gくらいで十分そう
体重70kgで1日120gなら約1.71g/kg、110gでも約1.57g/kgになります
長期の筋トレ研究をまとめた2018年のメタ解析では、除脂肪量の伸びに対する折れ曲がり点が約1.62g/kg/日。
95%信頼区間は1.03〜2.20g/kgと幅があるので、全員に共通する絶対ラインではないけど、目安としては分かりやすい数字でした。
2023年には筋トレ経験のある若い男性48人を対象に、1.6g/kgと3.2g/kgの食事を16週間比較した研究もあります。
ピークパワーを除く筋量・筋力などでは、3.2g/kgへ増やした明確な上積みは確認されませんでした。
70kgで1.6g/kgなら112g。なので自分が目標にしていた110〜120gは、思っていたよりいいところにいたらしい✨️

100gは自分の管理上の下限
140gなら2.0g/kgになるので、取れたら取れたでOK。ただ、毎日無理をして140gまで狙う必要は今のところ感じません
逆に100gは約1.43g/kg
これは医学的・栄養学的な最低必要量ではなく、あくまで自分が記録を続けるための下限です
「今日は100gを超えた。できれば110〜120gへ」という見方なら、細かい計算で疲れにくい。
15gも、食品に入っている分も全部数える
15gしか取れなくても普通に意味がある
ここもかなり勘違いしていました
1回20g以上取らないと筋タンパク質合成、いわゆるMPSが起きないようなイメージがあったけど、20g未満が急に0になるON/OFFの境界線ではありません。
2009年の研究では、若い男性6人が脚の筋トレ後に卵たんぱく質を0・5・10・20・40g摂取。測定した4時間では20gでMPS反応が最大になりました。ただし、これは特定の運動・食品・時間での急性反応です。
別の小規模研究では、10gのホエイ+炭水化物でも運動後MPSの上昇が確認されています。つまり15gなら「無意味」ではないし、1日の合計にもそのまま貢献する。

さらに2023年の研究では、運動後の25gと100gを比べると、100gの方が12時間を超えて大きく長いアナボリック反応を示しました。
だからと言って1回100gを勧める研究ではないけど、「30gを超えた分は吸収されず全部無駄」という単純な上限も違うらしい。
15gしかないから飲まないより、15gを足して1日の合計を105gから120gへ近づける。自分にはこの考え方が一番続けやすそうです。
ペヤングの19gも牛乳の7gも全部数える
今回一番楽になったのがここ↓
ペヤング ソースやきそば超大盛は、メーカーの表示で1食237gあたり1081kcal、たん白質19.0g
だったら自分の食事記録には+19gで入れます。
普通牛乳は文部科学省の食品成分データベースで100gあたりたんぱく質3.3g。カフェオレへ200mlほど入れたなら約6.6〜7gなので+7g。
高たんぱく加工乳は商品表示どおり、プロテインドリンクが15gなら+15g、ご飯やパンに含まれる分もそのまま加算します。

アミノ酸スコアを「筋肉に使える割合」にしない
小麦はリジンが制限アミノ酸になりやすく、FAOが示すDIAASも必須アミノ酸量と回腸での消化性から食品たんぱく質の質を評価します。
でも、そのスコアを「摂取したたんぱく質のうち、筋肉に使われる割合」へ置き換えるものではありません。DIAASは食品や混合食のたんぱく質品質を見る指標です。
健康な若い男性36人が30gの小麦たんぱく質、乳たんぱく質、または小麦15g+乳15gを摂った2021年の研究では、5時間の食後MPSに群間差は確認されませんでした。
長期では、普段からヴィーガンまたは雑食の若い男性38人が、どちらも1.6g/kg/日にそろえて12週間の筋トレを実施。植物性食品+大豆たんぱく質の群と、混合食+ホエイの群で筋量・筋力の変化に差はありませんでした。
もちろん「ペヤングだけでOK」という話ではないけど、普段の食事で肉・魚・卵・乳製品・大豆などが混ざっているなら、小麦19gを勝手に半分へ減らす必要はなさそうです。
生卵だけは少し特殊だった
卵について調べていて一番驚いたのが、1998年の消化率の研究
回腸瘻のある5人を対象に測定した卵たんぱく質の真の回腸消化率は、加熱卵が約90.9%、生卵が約51.3%でした
かなり大きな差だけど、対象はわずか5人で条件も特殊。この数字を使って「生卵1個は6gではなく実質3g」と普段の記録を半分にするのは違います。

補足:画像の90.9%・51.3%は消化率の研究値であり、筋肥大効果が90.9%・51.3%になるという意味ではありません
2022年に健康な若年男性45人を対象として約30gの卵タンパク質を生卵またはゆで卵から摂取した研究では、加熱卵の方が食後のアミノ酸利用性は高かったものの、運動後の筋タンパク質合成率に有意差は確認されていません
生卵も食事記録上は約6g
2022年の研究では、健康な筋トレ経験者45人が全身トレーニング後に生卵5個、ゆで卵5個、対照食のどれかを摂取。卵の2群は約30gのたんぱく質でした。
食後の必須アミノ酸濃度のピークはゆで卵の方が20%高かった一方、測定した5時間の筋タンパク質合成率に、生卵とゆで卵の有意差は確認されていません。
消化率、血中へ出てくるアミノ酸、筋タンパク質合成は同じ指標ではないということか…
今後も普通の食事記録なら、生卵1個を約6gとして数えます。ロッキーみたいに生卵を主力にするつもりはないけど 笑
最後に見るのは総量・カロリー・体重推移
カロリー不足も一応見る
たんぱく質だけ足せば筋肉が増える、という訳でもありません。
2016年の研究では、若い男性40人が必要量から約40%減らした食事と高ボリュームの運動を4週間続け、1.2g/kgと2.4g/kgを比較。2.4g/kg群の方が除脂肪量と脂肪量の変化で良い結果でした。
ただし、これはかなり大きなエネルギー赤字と激しい運動を組み合わせた短期研究。今の自分へそのまま当てはめる話ではないけど、筋肥大を狙うなら総エネルギーも無視できないという参考にはなります。
自分は今のところ70kgを維持〜少し増えているので、数週間単位でその傾向が続くなら「毎日かなり大きなカロリー不足」の可能性は低そう。

自分の記録ルールはこれでいい
今までは「植物性だから何割?」「15gしかないけど意味ある?」「牛乳7gを足していい?」「生卵は吸収率が…」と考えていました。
でも今後は食品表示のたんぱく質を全部足す↓
- ペヤング19gなら+19g
- 牛乳約7gなら+7g
- プロテイン15gなら+15g
- 卵1個が約6gなら+6g
- ご飯やパンに含まれる分も加算
70kgの今なら、100gは下回りたくない自分用ライン
110〜120gを普段の目標にして、140gは取れたらボーナスくらい
1回15gしか取れない時があっても気にしない。総量だけじゃなく、数週間の体重推移とトレーニングの重量・回数も見ておく
120gを毎日取るのって結構大変だと思ってたけど、ご飯や牛乳、間食まで全部拾っていいなら思ってたよりだいぶ楽になりました✨️
参考文献・資料
- Morton RW, et al. A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation… Br J Sports Med. 2018. PMID: 28698222.
- Bagheri R, et al. Effects of 16 weeks of two different high-protein diets… J Int Soc Sports Nutr. 2023. PMID: 37516903.
- Moore DR, et al. Ingested protein dose response of muscle and albumin protein synthesis after resistance exercise in young men. Am J Clin Nutr. 2009. PMID: 19056590.
- Tang JE, et al. Minimal whey protein with carbohydrate stimulates muscle protein synthesis… J Appl Physiol. 2007. PMID: 18059587.
- Trommelen J, et al. The anabolic response to protein ingestion during recovery from exercise has no upper limit… Cell Rep Med. 2023. PMID: 38118410.
- Pinckaers PJM, et al. No differences in muscle protein synthesis rates following ingestion of wheat protein, milk protein, and their protein blend… Br J Nutr. 2021. PMID: 33597056.
- Hevia-Larraín V, et al. High-Protein Plant-Based Diet Versus a Protein-Matched Omnivorous Diet… Sports Med. 2021. PMID: 33599941.
- Evenepoel P, et al. Digestibility of cooked and raw egg protein in humans as assessed by stable isotope techniques. J Nutr. 1998. PMID: 9772141.
- Fuchs CJ, et al. Raw Eggs To Support Postexercise Recovery in Healthy Young Men… J Nutr. 2022. PMID: 36774104.
- Longland TM, et al. Higher compared with lower dietary protein during an energy deficit… Am J Clin Nutr. 2016. PMID: 26817506.
- FAO. Dietary protein quality evaluation in human nutrition. FAO Food and Nutrition Paper 92. 2013.
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
- まるか食品「ペヤング ソースやきそば超大盛 公式栄養成分」
※この記事は、健康な成人である本人の筋トレと食事記録を整理したものです。
研究結果は対象者や条件によって変わり、個別の診断や治療を目的とした内容ではありません。